コラム

公開日 2025.07.30 更新日 2025.07.30

不動産フランチャイズは未経験でもできる?メリットや向いている人も紹介

不動産売買フランチャイズへの加盟や仲介業での独立を検討されている方は、どのサービスを選べばよいのかと不安を抱えていることでしょう。不動産業界には専門知識が必要ですが、フランチャイズシステムを活用すれば、未経験からでもビジネスを軌道に乗せることが可能です。
不動産売買フランチャイズへの加盟や仲介業での独立を検討されている方は、どのサービスを選べばよいのかと不安を抱えていることでしょう。不動産業界には専門知識が必要ですが、フランチャイズシステムを活用すれば、未経験からでもビジネスを軌道に乗せることが可能です。

本記事では、不動産フランチャイズの仕組みや加盟のメリット・デメリット、失敗しない本部選びのコツを解説します。ぜひ自分に合ったフランチャイズ選びの参考にしてください。

目次

不動産フランチャイズとは?

不動産フランチャイズは、本部企業のブランド名や経営ノウハウを使って不動産仲介業を営むビジネスモデルです。加盟店は本部に加盟金やロイヤリティを支払う代わりに、確立された仕組みやサポートを受けられます。個人での独立開業と比べて、未経験者でも始めやすいのが特徴です。

ここでは、以下3つの観点から解説します。

  • フランチャイズと独立開業の違い
  • 売買仲介は高単価で賃貸仲介は安定収入
  • コンバージョン型は既存店舗を活用

不動産業界での起業を検討している方は、それぞれの特徴を理解して最適な方法を選びましょう。

フランチャイズと独立開業の違い

フランチャイズは既存ブランドを借りるため、知名度を最短で確保できます。一方、独立開業は店名の設計から広告戦略まで全責任を負います。フランチャイズなら初日に集客が見込めますが、ロイヤリティを払い続ける義務が発生。独立は自由度が高く利益率も上げやすい反面、顧客獲得までの期間が読めません。

資金に余裕があるほど選択肢は広がりますが、未経験者ならブランドの信用力と研修が付くフランチャイズの方が安全です。自前でノウハウを蓄積する時間と費用を比較すると、短期で結果を求める人ほど加盟の優位性は高まります。

売買仲介は高単価で賃貸仲介は安定収入

不動産仲介業は、おもに「売買」と「賃貸」の2種類に分かれ、それぞれに特有の魅力があります。売買仲介は、一件あたりの取引額が大きく、成功すれば一度に高い手数料収入を得られます。

一方の賃貸仲介は、取引件数が多く、安定した収益を積み上げやすいのが特徴です。大きなリターンを狙うか、着実な経営を目指すかによって、どちらを主力にするか戦略を立てることが肝心です。

コンバージョン型は既存店舗を活用

コンバージョン型フランチャイズは、すでに不動産業を営んでいる事業者がフランチャイズに加盟する形態です。既存の顧客基盤や物件情報を持ちながら、大手ブランドの看板と最新システムを導入できるメリットがあります。たとえば、地域密着型の小規模不動産会社が「ハウスドゥ」に加盟すれば、全国ネットワークを活用した集客が可能です。

新規開業と比べて初期投資を抑えられ、既存スタッフの雇用も継続できます。ただし、これまでの経営方針を大きく変える必要があるため、社内の理解を得ることが賢明です。

未経験で不動産フランチャイズで開業するメリット

未経験から不動産業界に挑戦する際、フランチャイズ加盟には多くのメリットが存在します。本部の力を借りることで、個人の力だけでは得られない有利なスタートを切ることが可能です。

ここでは、未経験者がとくに注目すべき7つのメリットを紹介します。

 

  • 大手ブランドの看板で集客に困らない
  • 成功ノウハウと実践的な研修を受けられる
  • 専用システムで業務を効率化できる
  • ゼロからの独立より費用を抑えられる
  • 有利な出店場所を提案してもらえる
  • 大規模な広告宣伝を利用できる
  • 加盟店の仲間と情報交換できる

 

これらのメリットを最大限に生かすことが、未経験からの成功への近道です。

大手ブランドの看板で集客に困らない

フランチャイズに加盟すると、本部の持つブランド力をすぐに利用できます。知名度の高い看板は、お客様からの信頼を得るうえで大きな助けとなるでしょう。初めて訪れるお客様でも、よく知るブランド名があれば安心して店舗に入りやすくなります。

とくに経験のないうちは、個人の名前だけで信頼を得るのは簡単ではありません。大手のブランド力を活用することで、集客のハードルを大きく下げられます。これは、開業初期の段階で大きな利点といえます。

成功ノウハウと実践的な研修を受けられる

不動産業界には独特の商慣習や専門知識があり、独学で身につけるには膨大な時間をかけなければいけません。フランチャイズなら、本部が蓄積した成功ノウハウを体系的に学べます。

多くの本部では充実した研修プログラムを用意しており、物件の査定方法から契約書の作成まで実践的なスキルを習得できます。ロールプレイング形式で接客練習を重ねるため、研修終了時には自信を持って営業が可能です。開業後も定期的な勉強会があり、最新の法改正や市場動向を学び続けられます。未経験者でもプロとして通用するレベルまで成長できる環境が整っています。

専用システムで業務を効率化できる

不動産の業務には、物件情報の管理や契約書の作成など専門的なものが多くあります。フランチャイズに加盟すると、本部が開発した専用の業務システムを利用できることがほとんどです。これらのシステムは、複雑な業務をスムーズに進められるように設計されています。

 

もし個人で同じようなシステムを開発しようとすれば、莫大な費用と時間が必要です。便利なツールを使って業務を効率化することで、お客様への対応など、より重要な仕事に集中できます。

ゼロからの独立より費用を抑えられる

独立開業で不動産会社を立ち上げる場合、知名度ゼロからのスタートとなるため、広告宣伝費に多額の投資が不可欠です。業務システムの構築や、営業ツールの開発にも費用がかかります。フランチャイズなら、これらの初期投資を大幅に削減可能です。

加盟金は必要ですが、それ以上の価値があるシステムやノウハウを利用できるため、トータルでは費用を抑えられます。さらに、本部の信用力により金融機関からの融資も受けやすくなります。限られた資金で開業したい未経験者にとって、フランチャイズは現実的な選択肢といえるでしょう。

有利な出店場所を提案してもらえる

不動産業において立地は成功の鍵を握る要素ですが、未経験者が最適な出店場所を見極めるのは困難です。フランチャイズ本部は、全国の加盟店データを分析し、どのエリアが有望かを把握しています。人口動態や競合状況、将来の開発計画まで考慮したうえで、成功確率の高い立地を提案してくれます。

既存加盟店との距離も調整してくれるため、過度な競争を避けられるでしょう。本部によっては、物件探しから賃料交渉まで代行してくれるケースもあります。立地選びの失敗リスクを最小限に抑えられるのは、大きなメリットです。

大規模な広告宣伝を利用できる

テレビCMやインターネット広告など、多くの人の目に触れる大規模な宣伝活動は、個人ではなかなか行えません。フランチャイズに加盟すれば、本部が行う広告宣伝の効果を自分の店舗の集客に生かせます。

 

お客様が広告を見てブランドに興味を持てば、最寄りの加盟店であるあなたの店舗に来店する可能性が高まります。加盟店全体で広告費を分担することで、一店舗では不可能な規模のプロモーションが実現可能です。これは集客面で大きなアドバンテージとなります。

加盟店の仲間と情報交換できる

不動産経営は孤独な戦いになりがちですが、フランチャイズなら同じ立場の仲間がいます。定期的に開催される加盟店会議では、成功事例や失敗談を共有し合えます。「この地域では〇〇が効果的だった」「このようなトラブルにはこう対処した」といった生きた情報は、マニュアルには載っていない貴重な財産です。

また、同期の加盟店オーナーとはよきライバルであり相談相手にもなります。切磋琢磨しながら成長できる環境は、未経験者の不安を和らげ、モチベーションを維持する助けとなります。1人で悩まず、仲間と共に成長できるのがフランチャイズの魅力です。

未経験で不動産フランチャイズで開業するデメリット

メリットがある一方で、フランチャイズには加盟前に知っておくべきデメリットも存在します。

ここでは、加盟前に覚悟しておくべき6つのデメリットを解説します。

 

  • 加盟金やロイヤリティを払い続ける
  • 希望のエリアで開業できない場合がある
  • 経営のやり方が制限される
  • 契約期間中は簡単に辞められない
  • 本部に頼りすぎて成長が止まる
  • 本部の不祥事で評判が落ちる

 

これらを許容できるかどうかが、判断基準になります。

加盟金やロイヤリティを払い続ける

フランチャイズに加盟する際は、加盟金や保証金といった初期費用が必要です。さらに、開業後も毎月ロイヤリティを本部に支払い続けなければなりません。

ロイヤリティは売上に対して一定の割合で計算されることが多いですが、固定額を支払う定額方式の場合、店舗の利益が少ない月でも支払いは発生します。売上に応じた歩合制の場合は、売上が低ければロイヤリティも減少します。事業計画を立てる際には、これらの費用を常に念頭に置き、継続的に支払っていけるか検討することが肝心です。

希望のエリアで開業できない場合がある

フランチャイズ本部は、加盟店同士の過度な競争を避けるため、出店エリアを制限しています。たとえば「半径2km以内にほかの加盟店がある場合は出店不可」といったルールがあります。希望する駅前の一等地に、すでに同じフランチャイズの店舗があれば諦めざるを得ません。

本部が「このエリアは市場性が低い」と判断すれば、出店を認めてもらえないこともあります。地元で開業したいという強い思いがある場合、この制限は大きなデメリットとなります。事前に希望エリアでの出店可能性を確認し、代替案も検討しておくことが大切です。

経営のやり方が制限される

フランチャイズでは、ブランドイメージを統一するため、経営方法に多くの制限があります。店舗の内装から接客マニュアル、取り扱いサービスまで本部の指示に従う必要があります。「地域のニーズに合わせて民泊仲介も始めたい」と思っても、本部が認めなければ実現できません。

多くの不動産フランチャイズでは、営業時間や定休日を比較的自由に設定できます。しかし、フランチャイズ本部によっては、ブランド統一のため営業時間が指定されるケースもあります。仕入れ先や使用するシステムも指定されることがあり、より安い選択肢があっても変更できません。自分のアイデアで勝負したい人には、この制限が大きなストレスとなる可能性があります。

契約期間中は簡単に辞められない

フランチャイズ契約の期間は従来5年から10年が一般的でしたが、最近は3〜5年契約が主流になってきています。とはいえ、途中解約には高額な違約金が発生する場合が多いため、契約内容の確認が大切です。

違約金は残存契約期間のロイヤリティ相当額になることが多く、数百万円に及ぶことも。「思っていたのと違った」「ほかのビジネスに挑戦したい」と思っても、簡単には方向転換できません。

また、契約更新時には再度加盟金の一部を支払うケースもあります。健康上の理由や家族の事情で継続が困難になっても、契約に縛られる点は大きなリスクです。契約内容を十分に理解し、長期的な視点で判断することが不可欠です。

本部に頼りすぎて成長が止まる

充実したサポート体制は未経験者にとってメリットですが、過度に依存すると自立した経営者として成長できません。「困ったら本部に聞けばよい」という姿勢では、独自の問題解決能力が身につきません。マニュアルどおりの対応しかできないと、お客様の特殊なニーズに応えられず、競合他社に顧客を奪われることも。

 

本部の指示待ちの姿勢では、地域特性を生かした独自の戦略を立てられません。フランチャイズのシステムを活用しながらも、自ら考え行動する姿勢を持ち続けることが、長期的な成功には欠かせません。

本部の不祥事で評判が落ちる

フランチャイズのブランド力は諸刃の剣となることがあります。本部やほかの加盟店が不祥事を起こせば、自店舗まで同じ目で見られてしまいます。たとえば、ある店舗で重要事項説明の不備があってニュースになれば、真面目に営業している店舗にも問い合わせが減少するでしょう。

本部の経営方針が急変したり、最悪の場合は倒産したりするリスクもあります。自分ではコントロールできない要因で経営が左右される点は、大きな不安要素です。加盟前に本部の経営状況や過去のトラブル事例を調査し、リスクを見極めることが賢明です。

不動産フランチャイズの加盟が向いている人

フランチャイズは誰にでも成功が約束された道ではありません。本部のサポートを最大限に生かし、事業を成功に導くためには、経営者自身の資質も肝要です。

ここでは、不動産フランチャイズの加盟に向いている人の5つの特徴をあげます。

  • 未経験から学ぶ姿勢が強い人
  • 新しい環境に順応できる柔軟性がある人
  • コミュニケーション能力に自信がある人
  • 本部の方針やマニュアルを素直に実践できる人
  • 積極的に情報収集やネットワークを広げられる人

 

これらに当てはまる人は、フランチャイズという仕組みの中で大きく成長できる可能性を秘めています。

未経験から学ぶ姿勢が強い人

不動産業界は専門知識が多く、覚えることが山積みです。宅建業法から税制、住宅ローンの仕組みまで、幅広い知識が求められます。「もう40歳を過ぎているから」と年齢を言い訳にせず、新人の気持ちで学べる人が成功しています。研修では20代の講師から指導を受けることもありますが、素直に耳を傾けられる謙虚さが大切です。

開業後も法改正や新しいサービスが次々と登場するため、学び続ける必要があります。「知らないことを知らないと認められる」「分からないことも臆せず聞ける」という姿勢を持つ人は成長し、顧客からの信頼も獲得できるでしょう。

新しい環境に順応できる柔軟性がある人

前職での成功体験にとらわれず、不動産業界の慣習に適応できる柔軟性は欠かせません。たとえば、土日祝日が繁忙期となるため、家族との時間の取り方を工夫する必要があります。これまでの人脈とは異なる層の顧客と接することになり、話し方や服装も変える必要があるかもしれません。

「前の会社ではこうだった」という固定観念を捨て、新しいやり方を受け入れられる人が成功しています。環境の変化をストレスと感じるのではなく、成長のチャンスと捉えられる前向きな姿勢が大切です。変化を楽しめる人にとって、フランチャイズは理想的な選択肢となるでしょう。

コミュニケーション能力に自信がある人

不動産業は究極の対人サービス業であり、高額な取引を任せてもらうには信頼関係の構築が不可欠です。初対面のお客様の要望を的確に聞き出し、最適な物件を提案する力が求められます。また、物件オーナーとの交渉や金融機関との折衝など、さまざまな立場の人と円滑にやり取りする必要があります。

 

単に話し上手なだけでなく、相手の立場に立って考えられる共感力も肝心です。クレーム対応においても、感情的にならず冷静に対処できる人が向いています。人と接することが好きで、相手の笑顔を見ることにやりがいを感じる人は、不動産フランチャイズで力を発揮できるでしょう。

本部の方針やマニュアルを素直に実践できる人

フランチャイズの成功法則は、本部が用意したマニュアルを忠実に実行することから始まります。「自分なりのやり方」を優先してしまうと、せっかくのノウハウが生かせません。接客の流れから書類の書き方まで、細かく決められたルールを守ることでブランドの統一性が保たれます。

もちろん、経験を積めば改善提案もできますが、まずは基本に忠実であることが大切です。プライドが高すぎて指示に従えない人や、すぐに自己流にアレンジしたがる人は苦労する傾向があります。「守破離」の精神で、最初は徹底的に型を身につける素直さを持つ人が、結果的に大きく成長します。

積極的に情報収集やネットワークを広げられる人

不動産業界は情報が命であり、物件情報から市場動向まで常にアンテナを張る必要があります。本部からの情報だけでなく、地域の不動産業者との関係構築も欠かせません。同業者の集まりに顔を出し、情報交換できる仲間を増やせる社交性が求められます。

SNSやブログで情報発信し、潜在顧客とつながる努力も必要です。「人見知りだから」と消極的な姿勢では、競合他社に差をつけられてしまいます。フランチャイズ加盟店同士の勉強会にも積極的に参加し、成功事例を学ぶ姿勢を持つ人が成果を上げられます。

不動産フランチャイズで失敗しない本部選びのコツ

フランチャイズ選びは、今後の人生を左右する重要な決断です。知名度だけで選んでしまうと、自分に合わないシステムで苦労することになりかねません。複数の本部を慎重に比較し、長期的な視点で判断することが成功への第一歩です。

以下5つのポイントを押さえて、最適な本部を見つけましょう。

 

  • 複数の本部を比較検討する
  • 加盟金やロイヤリティが明確で納得できる本部を選ぶ
  • 研修やサポートの具体性を聞く
  • 収益モデルの数字を鵜呑みにしない
  • 本部の将来性を客観的なデータで見る

 

これらの観点から総合的に判断すれば、後悔のない選択ができるはずです。

複数の本部を比較検討する

本部選びで失敗しないために、最初から1社に絞らず、必ず複数の本部を比較検討しましょう。説明会に参加したり、資料を取り寄せたりして、少なくとも2社か3社の話を聞くことが大切です。複数の選択肢を比べることで、それぞれの本部の強みや弱みが客観的に見えてきます。
また、担当者の対応や本部の雰囲気なども比較できるため、自分との相性も判断しやすくなるでしょう。時間をかけて慎重に比較することが、最良のパートナー選びにつながります。

加盟金やロイヤリティが明確で納得できる本部を選ぶ

費用体系が不透明な本部は避けるべきです。加盟金の内訳や毎月のロイヤリティの計算方法、広告分担金の使途など、すべての費用について明確な説明を求めましょう。
また、契約更新時の費用や中途解約の違約金についても必ず確認してください。一見安く見えても、隠れた費用が多い本部もあるので注意が必要です。費用に見合ったサービスが受けられるか、投資回収の見込みはあるか、冷静に判断しましょう。納得できない点があれば、遠慮なく質問し、あいまいな回答しかない本部は候補から外すべきです。

研修やサポートの具体性を聞く

「手厚いサポート体制」といった抽象的な言葉だけで判断してはいけません。具体的に「誰が」「いつ」「どのような」サポートをしてくれるのかを、深く掘り下げて質問することが大切です。
たとえば、研修は座学だけでなく実践的な内容か、開業後に担当してくれるスーパーバイザーはどれくらい訪問してくれるのか、などを確認しましょう。具体的なサポート内容が明確な本部ほど、加盟店を成功させようという意識が高いと判断できます。

収益モデルの数字を鵜呑みにしない

説明会などで提示される収益モデルは、あくまで理想的な成功事例であることがほとんどです。その華やかな数字だけを見て「こんなに儲かるのか」と安易に信じてしまうのは危険です。その収益モデルがどのような条件の下で達成されたのか、その根拠を必ず確認しましょう。
また、うまくいかなかった場合の最低ラインの収益についても、質問してみるのがおすすめです。よい面だけでなく、厳しい現実についても正直に話してくれる本部こそ、信頼に値するといえます。

本部の将来性を客観的なデータで見る

フランチャイズ加盟は、その本部と長く付き合っていくことになります。そのため、本部の将来性や安定性を見極めることがポイントです。直近の加盟店数の推移や、本部の業績などを確認しましょう。
加盟店数が順調に増え、業績も安定している本部は、多くのオーナーから支持されている証拠です。感覚だけでなく、客観的なデータに基づいた判断を心がけてください。

不動産フランチャイズで開業するための手順

不動産フランチャイズで開業すると決めたら、やるべきことが多くあります。順番に整理して計画的に進めることが、スムーズな開業への第一歩です。
ここでは、開業までのおもな流れを5つ説明します。

 

  • 事業計画と資金計画を立てる
  • 加盟したいフランチャイズを決定する
  • 会社設立と事務所契約を進める
  • 宅建業免許の申請と交付を待つ
  • 保証協会に加入し営業を開始する

 

手続きには時間がかかるものもあるため、余裕を持ったスケジュールを組みましょう。

事業計画と資金計画を立てる

まず初めに、どのような事業にしたいのかという事業計画を具体的に作成します。ターゲットとする顧客層や、事業の強みなどを明確にすることが大切です。次に、その計画を実現するためにどれくらいの資金が必要か、詳細な資金計画を立てます。

加盟金や店舗の契約費用、当面の運転資金などをすべて洗い出しましょう。この計画書は、後のフランチャイズ本部選びや、金融機関からの融資を受ける際に必要になります。

加盟したいフランチャイズを決定する

事業計画と資金計画が固まったら、複数のフランチャイズ本部を比較検討し、加盟先を1つに決定します。それぞれの本部の強みやサポート内容が、自分の事業計画と合っているかを慎重に見極めましょう。

加盟したい本部が決まったら、担当者と面談を重ね、契約内容を十分に確認したうえで加盟契約を締結します。この契約が、あなたの事業の方向性を決定づける重要なものとなることを覚えておいてください。

会社設立と事務所契約を進める

フランチャイズ本部との契約と並行して、事業の器となる会社の設立手続きを進めます。個人事業主として始めるか、株式会社などの法人を設立するかを判断。必要な書類を準備して法務局に申請します。

同時に、事業の拠点となる事務所の物件を探し、賃貸借契約を結びます。フランチャイズ本部によっては、事務所の立地や広さに条件がある場合もあるため、事前に確認しながら進めることが重要です。

宅建業免許の申請と交付を待つ

不動産業を営むためには、都道府県知事または国土交通大臣から
宅地建物取引業の免許を受けなければなりません。事務所の準備が整ったら、必要書類をそろえて免許の申請を行います。この免許申請は、提出書類が多く手続きも複雑です。

申請してから免許が交付されるまでには、国土交通大臣免許の場合はおおむね100日程度(3ヶ月以上)かかります。都道府県知事免許の期間は、各都道府県に確認が必要です。この期間は営業活動ができないため、その間の運転資金も考慮に入れておく必要があります。

保証協会に加入し営業を開始する

宅建業免許の取得には、営業保証金を法務局へ供託するか、保証協会に加入して弁済業務保証金分担金を納付する必要があります。保証協会に加入する場合、弁済業務保証金分担金は60万円です。多くは協会を選びますが、費用には注意しましょう。

分担金に加え入会金などもかかり、総額は120万円以上になるのが一般的です。準備を終えたら挨拶回りなどで集客を本格化させ、本部の力を借りて最初の契約を目指します。

開業後に安定経営するためのポイント

開業はゴールではなく、あくまでスタートラインです。事業を長く続け、安定した経営を実現するためには、開業後も絶え間ない努力が求められます。

最後に、安定経営を続けるために意識したい4つのポイントを説明します。

 

  • 常に新しい集客方法を試す
  • 顧客との関係を長く維持する
  • 他社にはない自社の強みを作る
  • 法改正や市場の動向を学び続ける

 

これらを地道に実践していくことが、地域で長く愛されるお店作りの基礎となります。

常に新しい集客方法を試す

開業当初はうまくいっていた集客方法も、時代や市場の変化によって効果が薄れていくことがあります。1つの方法に頼り切るのではなく、常に新しい集客チャネルを開拓する姿勢が重要です。

本部の広告宣伝に加えて、自店独自のチラシを工夫したり、SNSや地域のWebメディアを活用したりと、試せることは多くあります。小さな成功と失敗を繰り返しながら、自分の店舗や地域に合った最適な集客方法の組み合わせを見つけ出していきましょう。

顧客との関係を長く維持する

不動産の取引は、お客様にとって人生で何度も経験するものではありません。しかし、一度きりの関係で終わらせてしまうのはもったいないことです。契約後も、季節の挨拶状や地域の情報誌を送るなど、定期的にお客様との接点を持ち続けましょう。

良好な関係を維持することで、将来の住み替えの際に再び声をかけてもらえたり、知人を紹介してもらえたりする可能性が生まれます。お客様一人ひとりを大切にすることが、長期的な安定経営につながります。

他社にはない自社の強みを作る

多くの競合店の中からお客様に選ばれるためには、「この店ならでは」の強みが必要です。たとえば「〇〇エリアの物件情報なら誰にも負けない」「子育て世帯向けの提案が得意」など、他社にはない専門性や個性を打ち出しましょう。

オーナーであるあなた自身の得意なことや、人柄を強みにするのも1つの方法です。自社の強みを明確にし、それを積極的に発信していくことで、特定のニーズを持つお客様から指名される存在になることを目指してください。

法改正や市場の動向を学び続ける

不動産業界は、関連する法律や税制が頻繁に改正されます。また、金利の動向や地域の再開発計画など、市場の状況も常に変化しています。お客様に正確で有益な情報を提供するためには、これらの最新情報を常に学び続ける姿勢が欠かせません。

本部の研修に参加するだけでなく、業界のニュースサイトをチェックしたり、専門書を読んだりする習慣をつけましょう。専門家としての信頼を維持し続ける努力が、安定した経営の土台を築きます。

まとめ:未経験の方こそ不動産フランチャイズの加盟がおすすめ

不動産フランチャイズは、未経験者でも本部のサポートを受けながら開業できる魅力的な選択肢です。成功するためには、自分の適性を見極め、複数の本部を比較検討したうえで、慎重に選択することが重要です。

イエステーションでは、不動産フランチャイズ加盟をご検討中の皆様に向けて、個別説明会を随時開催しています。加盟金100万円、ロイヤリティ売上の1.75%という業界でも低水準の費用設定で、エリア制により過度な競争を避けられる仕組みを整えています。詳しい情報は

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