コラム

公開日 2025.12.17 更新日 2026.01.19

不動産業との兼業は可能?メリットや注意点を解説

新たな事業の柱として、不動産業の開業に関心をお持ちではありませんか?
既存の事業と並行して運営できれば、収益の安定化や顧客へのサービス向上が期待できます。
しかし、法律上のルールや実務での負担が気になり、一歩踏み出せないという方も少なくありません。

本記事では、異業種が兼業で不動産業を始めるために必要な条件や、相乗効果を生むメリット、失敗しないための注意点を解説します。
リスクを抑えて事業を成長させるために、ぜひ参考にしてください。

不動産業は既存の仕事と兼業して開業できるか

不動産業は他の事業を行いながらでも開業が可能です。
実際に多くの企業が、本業との相乗効果を狙って不動産部門を立ち上げています。
ただし、無条件で認められるわけではなく、法律で定められた一定のルールをクリアしなければなりません。

兼業するための法的要件や注意すべきポイントについて、以下の3つを解説します。

  • 宅建業法では原則として兼業が認められている
  • 専任の宅建士が営業所に常勤する必要がある
  • 兼業での免許取得が認められないケースもある

それぞれ見ていきましょう。

宅建業法では原則として兼業が認められている

宅地建物取引業法(宅建業法)において、他の事業との兼業を禁止する規定は存在せず、原則として認められています
実際に、建設会社が自社で建築した物件を販売したりするケースは珍しくありません。

士業(司法書士や行政書士など)が宅建業を営む場合、原則として専任の宅建士を兼任することはできません。
しかし、同一事務所内で同一個人業者として業務を行うなど、例外的に兼業が認められるケースもあります。

兼業によってワンストップサービスを提供できれば、顧客満足度の向上や収益の柱を増やすことにもつながります。
ただし、兼業自体は自由でも、後述する事務所の独立性や人的要件をクリアしなければ免許は交付されません。

専任の宅建士が営業所に常勤する必要がある

免許取得の最大のハードルとなるのが、事務所ごとに「専任の宅地建物取引士」を設置する義務です。
この専任とは、単に資格者が在籍しているだけでなく、営業所に常勤してもっぱら宅建業務に従事できる状態を指します。

そのため、他社の会社員として勤務している場合や、同じ社内でも建設現場の監督など現場常駐が求められる業務を兼務している場合、原則として専任とは認められません。
兼業を行う際は、宅建業務に専念できる人員を確保するか、経営者自身がその役割を担える体制を整える必要があります。

兼業での免許取得が認められないケースもある

兼業が法律で禁止されている職種や、物理的に常勤の要件を満たせない場合は、免許を取得できません。
たとえば、公務員は法律で営利企業の役員兼業や自営が厳しく制限されており、副業として宅建業を営むことは不可能です。

一般企業の会社員であっても、就業規則で副業が禁止されていたり、平日日中に事務所へ常駐できなかったりする場合は要件を満たしません。
さらに、建設業の「専任技術者」と「専任宅建士」の兼務は、同一法人内の同一営業所であっても、それぞれの業務に対する専従性が求められます
そのため、勤務実績や業務量を考慮し判断されます。

不動産業と相性のよい兼業先の組み合わせ

既存事業の強みを生かしつつ、不動産取引を組み合わせることで、大きな相乗効果が期待できる業種がいくつか存在します。

不動産業との親和性が高く、ビジネスチャンスを広げやすい兼業先として、以下の2つを紹介します。

  • 建設業やリフォーム業
  • 行政書士や司法書士

詳しく見ていきましょう。

建設業やリフォーム業

建設業やリフォーム業は、不動産業ともっともシナジーを生みやすい業種の1つといえます。
中古住宅を安く仕入れ、自社の技術力でリノベーションを施して付加価値を高めてから販売する「買取再販事業」は、利益率の高いビジネスモデルとして定着しました。

土地探しをしている顧客に対して、土地の仲介とあわせて注文住宅の建築を提案することも可能です。
ワンストップで住まいの相談に乗れる体制は顧客にとっても利便性が高く、競合他社との差別化を図る強力な武器となります。

行政書士や司法書士

行政書士や司法書士といった士業も、不動産実務と密接に関わるため兼業に向いています。
相続や会社設立の相談を受ける際、不動産の売却や事業所探しのニーズが発生することが多々あるからです。
これまで不動産会社を紹介していた案件を自社で対応できれば、新たな収益源になります。

法律の専門家が契約実務を行うという安心感は、顧客にとって大きな魅力です。
ただし、士業の事務所がおもに事務スペースである場合、原則として物理的な区画分けは不要です。
それよりも、専任の宅地建物取引士が宅建業に専念できる体制(専任性)を確保すること。
及び、同一事務所内で同一個人業者として業務量を斟酌してもらうための法的要件に注意を払うことが大切です。

不動産業との兼業で得られるメリット

異業種から不動産業界へ参入することは、単なる売上の加算だけでなく、経営基盤の強化や顧客サービスの向上といった多面的なプラス効果をもたらします。

兼業によって得られる具体的なメリットは4つあります。

  • 事業の多角化により新たな収益源を確保できる
  • 本業の顧客リストを活用して集客コストを抑える
  • 窓口を一本化して顧客の利便性と満足度を高める
  • 景気変動による本業の売上減少リスクを分散する

それぞれ見ていきましょう。

事業の多角化により新たな収益源を確保できる

不動産業を始めることで、仲介手数料や売買益といった新しい収益の柱を確立できる点が大きなメリットです。
本業が季節によって売上が変動しやすい業種であっても、不動産取引による収益が加わることで、年間を通じたキャッシュフローの安定化が図れます。

たとえば、建設業であれば工事の閑散期に不動産販売に注力するなど、人員や時間を効率的に配分することも可能になるでしょう。
複数の収益源を持つことは、経営の健全性を高め、将来的な事業拡大に向けた投資余力を生み出すための土台となります。

本業の顧客リストを活用して集客コストを抑える

既存事業で培った顧客との関係性は、不動産業において武器になります。
通常、新規開業時は集客に多額の広告宣伝費がかかりますが、兼業であれば既存客へのアプローチから始められるからです。

たとえば、リフォームの顧客に「住み替えも相談に乗れます」と案内したり、顧問先企業にオフィスの移転を提案したりできます。
すでに信頼関係ができているため、見ず知らずの不動産会社よりも相談してもらえる確率は格段に高いはずです。
広告費をかけずに成約につなげられる点は、兼業ならではの強みといえるでしょう。

窓口を一本化して顧客の利便性と満足度を高める

複数のサービスを一箇所で受けられるワンストップ体制は、顧客満足度を大きく向上させます。

たとえば、土地購入と家の建築を別の会社に依頼する場合、顧客は何度も打ち合わせを重ねなければなりません。
しかし、兼業であれば窓口が1つで済むため、手続きの手間や連絡のストレスを大幅に軽減できます。
顧客の要望も社内で共有されやすく、食い違いなどのトラブルも防げるでしょう。

「ここに来ればすべて解決する」という利便性は、顧客が貴社を選び続ける強力な動機になります。

景気変動による本業の売上減少リスクを分散する

複数の事業を持つことは、経営の安定性を高めるためのリスクヘッジになります。
どのような業界でも景気や季節による需要の波は避けられませんが、異なる性質の事業を組み合わせることで影響を最小限に抑えられます。

たとえば、建設業の閑散期に不動産仲介で売上を立てたり、士業のスポット業務の合間に管理料収入を得たりといった補完関係が築けるでしょう。
1つの事業が不調でも他方でカバーできる体制があれば、会社全体の存続に関わる危機を回避しやすくなります。

不動産業との兼業における注意点

メリットの多い兼業ですが、運営にあたっては遵守すべきルールや管理上の課題も存在します。
これらを疎かにすると、免許の取り消しや業務停止処分を受ける可能性もあるため注意が必要です。
トラブルを未然に防ぐために押さえておくべきポイントを4つ解説します。

  • 他の事業と明確に区分された事務所スペースを設ける
  • 営業時間は宅建業務に専念できる人員を配置する
  • 顧客情報の管理を徹底して情報漏洩リスクを防ぐ
  • 本業と不動産事業の経理処理を明確に分ける

法令遵守の体制を整えることが大切です。

他の事業と明確に区分された事務所スペースを設ける

宅建業の免許を取得するには、事務所が物理的に独立していることが求められます。
既存の事務所を併用する場合は、固定式パーティションなどで区切り、他の事業スペースや居住空間を通らずに出入りできる専用の動線を確保しなければなりません。
具体的な基準は都道府県によって異なるため、事前に管轄の行政庁に確認することをおすすめします。

単に机を並べるだけでは認められず、顧客のプライバシーが守られ、契約業務に集中できる環境が必要です。
レイアウトに不備があると免許が下りないため、事前の行政相談や図面の確認を行い、要件を満たす間取りを整備してください。

営業時間は宅建業務に専念できる人員を配置する

専任の宅建士は、事務所の営業時間内に常駐し、宅建業務に専念できる状態でなければなりません
そのため、兼業先の業務が忙しいからといって、宅建士が頻繁に外出して不在にしたり、電話番もできないほど他業務に没頭したりすることは許されません。

とくに少人数で運営する場合は、宅建士が不在時の対応フローを確立しておく必要があります。
常勤性が疑われると行政処分の対象となるリスクがあるため、宅建業に従事する時間を明確に確保し、専任性を証明できる勤務実態を整えることが重要です。

顧客情報の管理を徹底して情報漏洩リスクを防ぐ

不動産取引では、顧客の資産状況や家族構成といった機微な個人情報を扱います。
兼業の場合、他部門のスタッフや出入り業者が不用意に顧客情報に触れることがないよう、管理体制を徹底しなければなりません

具体的には、書類を保管するキャビネットを施錠可能なものにし、鍵の管理者を限定するといった物理的な対策です。
パソコンのアクセス権限を制限するなど、デジタルデータのセキュリティ対策も求められます。
情報漏洩は企業の信頼を失墜させる重大な事故につながるため、厳格なルール作りが必須です。

本業と不動産事業の経理処理を明確に分ける

会計処理においても、本業と不動産事業は明確に区分して管理する必要があります。
建設業会計や一般会計と混同せず、宅建業に関わる売上や経費を個別に集計できる仕組みを整えましょう。

これは、事業ごとの収益性を正確に把握して経営判断に生かすためだけでなく、法定帳簿の作成や税務申告を適正に行うためにも重要です。
とくに、事務所の家賃や光熱費などを按分する場合は、合理的な基準を設けておかなければなりません。
どんぶり勘定にならないよう、開業当初から経理担当者や税理士と連携し、適正な経理フローを構築しましょう。

不動産業の兼業を成功させるためのフランチャイズ活用方法

本業が忙しい中で不動産業を軌道に乗せるには、効率的な仕組み作りが欠かせません。
そこでおすすめなのが、フランチャイズ(FC)への加盟です。

具体的な活用メリットは以下の3つです。

  • 未経験でも安心のサポート体制
  • ブランド力を生かした集客
  • 成功事例から学ぶ経営ノウハウ

自社のリソースと相談しながら検討するとよいでしょう。

未経験でも安心のサポート体制

フランチャイズ本部では、実務経験のない参入者でもスムーズに開業できるよう、充実した研修制度やサポート体制を用意しています。
物件調査の方法から契約書の作成、接客マナーに至るまで、不動産実務の基礎を体系的に学ぶことが可能です。

開業後も法令改正への対応やトラブル時の相談窓口など、継続的なバックアップを受けられるため、安心して業務に取り組めます。
専門知識を持ったスタッフを一から育成するコストや時間を考えると、FCの教育システムを活用することは、効率的な選択肢となるでしょう。

ブランド力を生かした集客

個人でゼロから開業した場合、顧客からの信用を得るまでに長い時間を要します。
しかし、フランチャイズに加盟すれば「全国ネットワークを持つ組織の一員」としての安心感を顧客に与えられます。
個人の不動産屋に対して顧客が抱きがちな不安を払拭し、問い合わせのハードルを下げることが可能です。

また、多くの本部が大手ポータルサイトと連動した集客システムを提供しています。
自社で広告ノウハウを持たなくとも、システムを活用することで効率的に反響を獲得し、集客の初速を早められるでしょう。

成功事例から学ぶ経営ノウハウ

フランチャイズなどのネットワークに参加する最大の利点は、他の加盟店が実践して成果を出した「生きたノウハウ」を共有できる点です。
独学での開業は試行錯誤の連続になりがちですが、先行事例を知ることで、効果的な集客手法や業務フローを最短距離で構築できます。

とくに兼業の場合、本業で忙しい中で効率よく運営する必要があるため、無駄な失敗を避けられる価値は計り知れません。
同じ立場の経営者と情報交換ができる場があれば、孤独な決断のプレッシャーも和らぐでしょう。

まとめ:不動産業の兼業を成功させて事業を拡大しよう

不動産業の兼業で成果を出すには、限られた時間を有効に使う効率的な仕組み作りが不可欠です。
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