年間の仲介手数料は5,000万以下または契約数は50件を超えられず伸び悩んでいる方々へ(パート①)

「御社では、買いで1件の売買契約をするためには、買い集客は何件必要ですか?

 売りで1件の媒介契約を獲得するためには、売り集客は何件必要ですか?」

私が不動産売買仲介業の経営者に対して、この質問をしたところ、残念ながら、「売り営業なら〇件、買い営業なら〇件」と即答できる方は、ほぼいませんでした。

チラシ、DM、一括査定、ポータルサイト掲載料等々、集客には多額の費用を投じているにも関わらずなぜ把握しようとしていないのでしょうか。

理由はいくつか考えられますが、数値をとる意義を感じておられない方が大半です。また感じていても、日々の営業活動に勤しむことの方が、一歩立ち止まり、数値の把握や分析をすることより勝っているのでしょう。よくよく考えると、費用対効果を図り効果の上がる媒体に投資すべきというのはどなたにも理解できる論理ではあります。

現在の集客数が適正なのかを図るためにも、1契約を獲得するために何件のお問合せが必要なのか、しっかりと把握するべき数値のひとつです。

無駄な集客費用をカットし、かけるべき集客手段に投じるべきなのです。

1件、1件の集客から契約の積み重ねが100契約、仲介手数料1億円つながっていくわけです。

まずはその一番初めの「ゴールから逆算した必要な集客がとれる」状態をめざしたいものです。

このコラムをご覧いただいている不動産売買仲介業の経営者の中には

年間の仲介手数料額が5,000万に満たない方、年間の契約数が50件以下の方もいらっしゃると思います。その様な方々のために、本コラムでは、何回かに分けて、年間100契約、仲介手数料額1億円を獲得するための基本的な考え方について解説をさせていただきます。

興味を持たれた経営者がいらっしゃいましたら、イエステーション流、効果的な数値把握のやり方や数値を活用したマネジメントを学び、経験や勘にたよらない実数値に基づいたマネジメントをやってみませんか。

■「売り」に注力した集客と営業活動がポイント

「売り」と「買い」どちらの集客が重要でしょうか?

もちろんどちらの集客も大切ですが、計画的に売上をあげていくために重要なのは「売り営業」の集客です。如何に売主様から媒介契約を獲得できるか(以下「受託」)が重要になります。

受託案件があれば、自社で買主様を決める、または他社で決めてもらうとしても直近の売上を見通すことができます。物件が営業してくれるという訳です。

つまり、いつ成約できるか不明な「買い集客」に注力するよりも、計画的に売上をあげていくために重要な「売り集客」と「売り営業」に注力していくことが重要だと言えます。

■イエステーション流の考え方とは

計画に重きを置いています。計画無くして実行無し。作戦勝ちしましょうということです。

集客と営業も計画的に作戦をもって行おうということです。

偶然に紹介があった、偶然に飛び込み来店があった、偶然に一括査定反響にすばやく気づき売主様とアポがとれた、ポスティングしたら偶然に顧客がきた。これが“ラッキー”です。ラッキーはなんとなく続きますが、そのうち途切れることになるから不安定となります。これに慣れてしまって、“ラッキー”でずっと来た経営者は、これが当たり前になっているのではないでしょうか。

「偶然では、会社は繁栄しない」、戦略を考え実行していく。戦略的な発想を持ち、自社の顧客は誰なのか、どんなことを希望する人なのか、どんな理由を動機に持つ人なのか、がわかって計画していかないとだめなのです。理論や根拠をもって、計画をして目標達成していきたいものです。戦略というのは大きな振り子を振っていくようなものなので、戦略を実行したら、一足飛び、数カ月で結果が出るというものではありません。

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